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VOICE

ガールスカウトたちの声

ガールスカウトは小学校就学1年前のお子さんから80歳代90歳代まで、さまざまな年代の少女と女性で構成されています。それぞれの年代で育まれるチカラや求められる役割・能力は違えど、みんなでよりよい社会の実現のために活動しています。そのガールスカウト自身の生の声をご紹介します。

山形県 ブラウニー部門(小学1-3年)2年生
「ブラウニーに、ま・か・せ・て!!」

レンジャー(高校生)が春から食物と栄養について取り組んでいます。
そこでブラウニー(小学1-3年生)も、身の回りの食べ物について目を向けました。

<ブラウニーの声>
大事だと思う栄養素について「三択クイズ」を作りました。クイズにしたい栄養素がたくさんあって、どれにするか決めるのが大変でした。みんなの前でクイズを出すのは、すごく緊張したけれど、終わってからみんなに「すごいね!」と言ってもらえて、とってもうれしかったです。
私の将来の夢は“管理栄養士”です。子どもたちや、病気でつらい思いをしている人たちに、栄養を伝える人になりたいです。

<リーダーの声>
お父さんから買ってもらった絵本が大好きで、その絵本から管理栄養士という職業を知ったそうです。レンジャーの「食物と栄養」の取り組みの中に、少しだけブラウニーの時間を作ってもらいました。夏休みの期間中、頑張って作ったクイズは、参加したスカウト、リーダー、保護者の方全員から「凄いねぇ!よくまとめたねぇ!」と言葉をかけてもらい、「ブラウニーにまかせて」というバッジを取得するのにふさわしい活動になりました。
これからも、将来の夢を大切に、前へ進んで行ってもらいたいです。


東京都 ジュニア部門(小学4-6年)
「粉から『ほうとう』を作ったよ」

ブラウニー(小学1-3年生)とジュニア(小学4-6年生)が、キャンプで郷土料理の「ほうとう」を作りました。

<ガールスカウトの声>
「こんなふうに作るなんて初めて知った。はじめはベタベタ手についたけれど、力を入れてこねると、だんだんなめらかになって、ふしぎだった!」
「生地を棒で伸ばすのは大変だったけれど、うすくなるまで何回も何回も、協力してがんばった」
「私が“はい”と言うと、仲間が粉をはたいてくれて、息が合ってうれしかった。コツもつかめてきて、うれしかった」

<リーダーの声>
ガールスカウトは、仲間と協力して多くのことを学びます。今回の活動では、みんなで手伝ったり、教えてあげたりできたのがよかったです。また、初めて手打ちにチャレンジして、その過程でグルテンのことや、仲間と協同することなど学びがあったようです。とびきりおいしい「ほうとう」ができて、ちょっと自信がついたから、家でも作りたいという声も。お家の方へ食べさせたいという気持ちを大切にしてほしいと思いました。


大阪府 レンジャー(高校生部門)3年生 高校の文集への寄稿

「人は、尊敬する人達の中に身を置いてこそ、さらに成長することができる」

 私の好きな有名人の言葉です。私の周りには尊敬したり憧れたりする人がたくさんいます。それは母や先輩や友達であったりするのですが、なぜ多いか考えてみるとすぐに「ガールやってるからや!」という結論にたどり着きます。

 ガールスカウトを知っていますか。空色の制服*に帽子をかぶった女の子達が駅前で募金をしている姿をみたことがあるのではないでしょうか。わたしはその、ガールスカウト(以下ガールと呼びます)という活動をしています。「結局なにするもんなん?」と聞かれると一言で言い表すのは難しくて言葉に詰まってしまうのですが、変な宗教団体でも、偽善者の集まりでもありません。発祥は1909年のイギリス、現在は144*の国と地域で活動し4万人の会員を持つ、少女や女性のための団体で、「やくそく」と「おきて」を軸にして活動しています。モットーはBe Prepared(そなえよつねに)。スカウトたるもの、いつでもひとを助け笑顔を与えられるひととなるために、つねに心と技の準備をしておきなさい、という意味です。そのために救急法や工具の扱い方(小学生でも鉈を使ったり)、ロープワーク、ソング、旗の扱い方や火のおこし方など、ほかの人なら知らないようなことも多く学びます。また、ガールには五歳の幼稚園児から私のおばあちゃん世代の方までたくさんの‘女性’がいます。ひょいっと外国へ行ってリフレッシュしてくる方、ミャンマーヘの研修から帰ってきたお姉ちゃん的存在、全国合同キャンプヘ行ってきた妹分など、個性豊かな人達です。その一人一人が芯というか、ひととは違う何かを持っているような気がします。創始者は「ひとにはふたつ手があるのだから、ひとつを自分の為に、もうひとつを他人の為に使おう」と言いました。自分のことだけで手一杯になるのではなく、余裕のあるもう一方の手をひとの為にすぐに差し出せるようきちんと準備しておきなさい、という意味だと理解しています。

 そして、12年間の活動のなかで私が強く思うのは、ガールがなかったら今の私はきっと居ないだろうということです。私を、人と喋るのが好きで、人と笑うのが好きで、いろんな場所へ行ってみたい…という性格にさせたのはガールだと思うし、ガールでのひとつひとつの経験があらゆる場面で役立っています。たくさんの活動の中でも、私がいちばん好きなものがギャザリングという、泊りがけでいくつかのテーマについて話し合う活動です。普段、色んな地域から集まった高校生が「世界を変える方法」や「女性が果たす役割」といったテーマについて真剣に話し合う機会なんて滅多にありません。みんなで意見を出し合い、おとなしい子もにぎやかな子もお互いを尊重しあって、一緒に悩みながら、(もちろん夜には恋バナもしたりして)最終日みんなで発表しあうのです。ここから私は協力することや尊重しあうことの大切さを学びました。尊敬する大切な友達も増えました。

 ここまで書いて思ったことは、わたしは本当にガールがすきなんだなということです。ただ純粋に楽しいから、自分を成長させてくれるから、自分がやりたいからやっているんだな、ということです。私はガールを通して、自分は世界中の人たちと繁がっているということや、自分次第で色んなことは少しずつ変えられるんだということに気付けました。
想いが大き過ぎて上手くまとまらなかったところもあるけど、私の好きなガールのことを少しでも誰かに伝えられたらいいなあと思って書きました。これからも、この大切な人たちの中で自分を磨き成長していきたい、という気持ちです。

*大阪府連盟 レンジャーの声(高校の文集に載せたものを、ご本人と学校の許可をいただいて掲載しています)

*現在は、青色系チェックを基調としたユニフォームを着用しています。

*加盟国数は文集作成当時のものです。


静岡県 ジュニア部門(小学生)
「ガールスカウトに入って良かったこと」

 静岡県浜松市で活動するガールスカウトが、ガールスカウト会館(東京都渋谷区)を訪れたとき、ガールスカウト日本連盟の会長に宛てて書いた手紙を読んで手渡しました。

便せん素材提供:キヤノン クリエイティブパーク


東京都 レンジャー(高校生部門)1年生
アメリカへの留学試験にて

お話をうかがった人:東京都Aさん

2014年3月に中学校を卒業したAさんは、この秋からアメリカの高校に留学します。
留学試験を受けた際、ガールスカウトであることがとても役に立ったのだとか。お話をうかがいました。

Q.Aさんは、ずっと留学したかったそうですが、どうしてですか?
A.元々、異文化に興味がありました。例えば、日本でもジャンケンの掛け声が違ったりして地域差がありますよね。そういうのがとてもおもしろいと、昔から思っていたんです。私の団では、私が入る前からネパールでの学校支援をしていたので、小さいころからネパールの話を聞いたり写真を見ていたりしたことも影響しているのかもしれません。とにかく、いろいろな考え方を持ったいろいろな国の人と一緒に勉強して、自分の視野を広げたいと思うようになったんです。それで、留学できるところを探しました。

Q.留学先はどんなふうに探したんですか?
A.インターネットで調べたり、留学のことを扱った本を読んだりして自分の希望する勉強ができるところを探しました。最終的に3校に絞って、1月~3月に願書と中学からの推薦状、課外活動についての作文を提出しました。4月にスカイプで英語面接を受けて、合格発表があり、第一志望の学校に合格しました。

Q.留学試験に、ガールスカウトであることが役に立ったと聞きました。
A.はい。アメリカではボランティア活動や課外活動がとても重視されています。私は課外活動の作文に、小学校1年生から続けているガールスカウトのキャンプ体験のことを書きました。すると面接の際、まず始めにガールスカウトでどんな活動をしてきたかについて質問されました。私は老人ホームでのハンドベル演奏や、緑の募金活動、また団で取り組んでいるネパール支援について話しました。面接官の方は「グレイト!」と言って、ほめてくださいました。
また、面接後に面接官の1人がガールスカウトの方だったことが分かって、ガールスカウトは本当に国を超えて世界共通なんだ、すごいって思いました。

Q.Aさんにとって、ガールスカウトはどういう存在ですか?
A.自分を成長させてくれる場所です。団キャンプでは、新しい技術を学んだり、グループメンバーとのコミュニケーションの取り方を学んだりするなかで、毎回技術的・精神的に成長できます。「やらなきゃいけない」という責任感があるし、自分の役割はなんだろうと常に考えています。これは、学校では経験できないことだと思います。

Q.将来の夢はありますか?
A.ネパールの子どもたちの状況を学ぶうちに、世界で何かに困っている人を助けるには、自分の意思を持って行動できる人にならないといけないと思いました。留学で「考える力」をつけて、「自分の意思を持って行動できる」人になりたいです。そして、国際貢献や社会貢献できる仕事に就いて、苦しんでいる人を助けられる人間になりたいです。

Aさん、どうもありがとうございました! 自分の思いを、はきはきと目を輝かせて話してくれたAさん。もうすでに「自分の意思を持って行動する」ことができ始めているようでした。アメリカでたくさん学んで、たくさんの友達を作ってくださいね!


奈良県 レンジャー(高校生部門)2年生
「Be the Change~世界を変えるための力をつけてきました!」

2015年10月、私は「世界の女性サミット(Women in the World Summit)」に、世界中のガールガイド・ガールスカウトの代表23人の一人として参加しました。世界の女性サミットとは、さまざまなフィールドで活躍している女性たちが集まり、自身の意見や経験を語るイベント。ニューヨーク・タイムズがビジネスパートナーで、2010年から開催されています。今回参加した私たち23人は「次世代のリーダーとなる少女」という意味を込めて「ジェネレーションガール」と呼ばれました。

このイベントで、私はウガンダの活動家ポリーヌ・アケロさん(War Child UK所属)にインタビューする機会をいただきました。彼女は12歳から6年間誘拐され、その間、若年出産の現場や暴力を振るわれる自分と同じ境遇の少女たちをたくさん見てきたそうです。「世界を変えるために最も必要だと思うことは何ですか」と質問すると、ポリーヌさんは「まず声をあげること。辛い目にあっている人たちは、声をあげることなんてできない。私たちはもう、戦争に巻き込まれて学校に行けない子どもたちや、暴力を振るわれる少女たちを見て黙っていることはできない。私が声をあげれば、必ず周りに協力してくれる人がいる。その人も声をあげれば、さらに輪が広がっていく。いつかどこかから支援の手が伸びて、子どもたちが助かる。このサイクルを作り出すことよ」と話してくれました。「あなたが日本に帰ったらまず一番に、学校の友達にロンドンでの経験を伝えなさい。」と言われ、私がいる環境には、声をあげれば協力してくれる人がたくさんいる…と気づかされました。

今回の派遣では、英語を上手く使えないことで自信を失い、悔しい思いもしました。しかし帰国後に「あんな人に会ったなぁ」「世界中に仲間ができたなぁ」などと考えているうちに、“今の自分なら何でもできる”という自信が生まれ、派遣前とは見違えるように自分が輝いて思えました。私はジェネレーションガールであり、世界を引っ張っていく役割があるのだ、と思いました。「世界のリーダーになれ!」と誰かに言われたわけではないけれど、自然に「あ、これ変えたい」と思えるようになりました。どうやって変えるかというと、まわりにいるガールスカウトの仲間や友達と協力して、広く意見を発信することだと思います。

私はこれから「日本人はもっと世界に興味を持つべきだ」ということを伝え、人々の意識を変えていきたいです。そして、年下のガールスカウトのロールモデルとなるように活動を続けていきます。将来は国際社会でさまざまな人と出会い、一緒に仕事がしたいです。

※日本連盟公式ホームページに、彼女の詳細なレポートが掲載されています。そちらもご覧ください。


大学生 Aさん/ガールスカウトで身につけた力

 私がガールスカウトで身につけた力、それは今の私のすべてと言っても過言ではありません。ガールスカウトがなければ、今の私はありませんでした。

 私がガールスカウト活動の中で得たものは、自分で考え、行動するための「心の強さ」だと思います。この「心の強さ」とは、社会人基礎力の、まさに「前に踏み出す力」に当たるものだと思います。このことは就職活動でもアピールしました。

 私がガールスカウトに入ったのは小学2年の時で、それまでは人見知りで内気なタイプの子でした。それから15年、今の私は好奇心旺盛で、何事にも積極的に取り組んでいます。人前に立つことすらできなかった私が、今では大勢の子どもたちを前に話し、歌を教えることもできています。

 なぜ、ガールスカウトで「心の強さ」が身についたのか。それはガールスカウトの雰囲気、つまり、何にでもチャレンジできる環境があるからではないかと思います。
学校教育では成績表があり、できる子が良く、できない子はダメという雰囲気があります。しかしガールスカウトでは「できる・できない」ではなく、「やってみる」ことが重視されています。
例えばガールスカウトでキャンプに行けば、仲間と生活する中で、包丁を使うのが上手な子、洗い物が上手な子など、勉強ができるかどうかという一つの尺度では測ることのできない、さまざまな能力を認められ、子どもたちは個々を発揮することができます。ガールスカウトでは、できる子もできない子も平等に扱い、互いに尊重し合える環境が整っています。「失敗や間違えることが恥ずかしいことではないのだ」ということを、自らの体験によって肌で感じることができた場がガールスカウトでした。 そのような場であるからこそ、「できないことでも、まずはやってみよう」「粘り強くがんばれば、できるようになるかもしれない」という気持ちを持つことができるようになりました。

 指導者(リーダー)になってからは、社会人基礎力で言う「考え抜く力」や「チームで働く力」が向上したと思います。特に相手の意見を丁寧に聞く力「傾聴力」は、子どもたちの担当リーダーになってから劇的に伸びたように思います。私が担当するシニア部門は中学生。難しい年代であるからこそ、良き理解者でありたいとの思いから、一人ひとりの子どもと向き合い、コミュニケーションを大切にすることを心がけたことが、傾聴力の向上に役立ったのだと思います。

 わたしは、これからの人生に降りかかってくるどのような辛いことも、ガールスカウトで得たこうした力があれば、乗り越えることができると考えています。


大学生 Bさん/「就職活動におけるガールスカウトの効用」

私はレンジャー(高校生年代)をフライアップ後、リーダーになってから、ガールスカウトって本当に楽しい!と感じることができました。レンジャーの時には気付かなかった「縦の繋がり」を深く感じるようになりました。
リーダー会では年の近い先輩リーダーから大ベテランのリーダーまで、幅広い年代のリーダー方と共に話し合い、活動を創り上げていく中で、ガールスカウトの活動についてはもちろん、普段の生活や自分の将来について多くの学びを得ることができます。私はリーダーとしての活動を通して、様々な人と関わり何かを創り上げていくことで誰かを笑顔にすることの喜びや奥深さを知りました。
そのような経験からブライダル業界に興味を持ち、春からは社会人としての生活が始まります。

ガールスカウトの活動で、「自分と向き合う」ということを常日頃行っていたためか、早い段階で「将来こういうことがしたい!」ときめることができ、的を絞って効率良く就職活動を進められたと思います。
また、面接では自分の思いを素直に相手に伝えることができました。年代など問わず「誰が相手でも自分の思いを相手に伝える」という力が、小さい頃からのガールスカウト活動を通して身につき、リーダーになってからさらに鍛えられたためかもしれません。

今後は職業柄、今までのように週末の活動に参加することは難しいですが、できる限りガールスカウト活動を続けていきたいと思っています。ガールスカウトは私のライフワークです。いつか結婚して女の子が産まれたら必ずガールスカウトに入れます!


大学生 Cさん/「海外派遣を経験して」

わたしはレンジャー(高校生年代)の後、リーダーとして活動しています。リーダーになってからは、レンジャーの時には参加していなかった地区・県・全国でのイベントにも参加でき、海外派遣に行く機会にも恵まれました。「日本中に、世界中に仲間がいる!」と実感し、人脈が広がり、自分の可能性も広がり・・・リーダーになってまた違う世界が見えました! 

Q: リーダーになって見えた「違う世界」ってどんなものですか?

リーダーは、ガールスカウトたちが芯のある少女・女性になれるよう、プログラムの意義や目的を理解して楽しく提供することが大事と考えています。このことに気付いたとき、ガールスカウトって奥が深い!と思いました。自分が子どもだった頃のガールスカウトとはまた違った“リーダーにとってのガールスカウト“を知り、一層楽しくなりました。こう思うきっかけとなったのが、オーストラリアで行われた「アジア・太平洋地域リーダー会議2014」です。

Q: その会議ではどんなことを体験しましたか? 

この会議にはアジア・太平洋地域22カ国から148人(うち日本から7人)が参加しました。ガールスカウトについて熱い思いを抱いている各国のリーダーと共に話し合ったことで刺激を受けました。
特に「1分間でガールスカウトを説明する」というアクティビティは意外と難しかったです。 「募金している、キャンプをしている」と活動の紹介をしてしまいがち(自分も昔はそうでした)なのですが、ここで大事にしたいのは「ガールスカウトの活動にはそれぞれ目的や意味がある。活動をすること自体が目的なのではなく、目的を達成するための手段である。」ということです。
なので、一例ですが「募金などのボランティア活動や、キャンプなどの野外活動を通して、芯のある自立した女性を育てることを目指している」と言えると良いです。これはごく当たり前のことなのですが、この会議に参加して「ガールスカウトって何?」ということにとことん向き合い、再認識したことです。

Q: 帰国後、どんな活動をしていきたいですか?

会議の事後活動として、県連盟の研修会に呼んでもらう機会を多くいただき、実際に研修に参加したリーダー達に、会議で教えてもらった様々なアクティビティを体験してもらい、自分のメッセージを伝えていきました。まさにLearning by doing です。得たものが本当にたくさんあり、あふれてしまいそうです。会議で学んできたことを年上のリーダー方に伝えていくことは結構おこがましいと感じるのですが、ヤングリーダーがヤングなりに学んだ結果です。できれば同世代に、とくにこれからヤングリーダーになろうとしている人達にも伝えていきたいです。他の派遣メンバーもそれを望んで活動しています。詳しくはニューズレターを見てください。

成人会員になってからも、まだまだ成長を続けるチャンスがあります。私も、もっと輝くガールスカウトをめざして日々活動していきます。


推薦入試に役立ったガールスカウトの経験
愛知県 レンジャー(高校生部門)3年生

私がガールスカウトに入団して、13年が経ちました。

テンダーフット(小学校入学前)やブラウニー(小学校低学年)のころは、ガールスカウトは友達と旅行に行くことができ、さまざまなロープ結びを学べ、異なる小学校の友達ができる楽しいところだと思っていました。

ジュニア(小学校高学年)になり運動部に入ったため、部活と集会のどちらに参加するかをてんびんにかける必要があり、楽しく参加するだけでなく活動の意味を考えなくてはならなくなりました。このころは、初めて春の旅行の計画を自分たちで立てた時期であり、団キャンプの時のキャンプファイアーで、高校生のお姉さんたちが作った替え歌に感動し、お姉さんたちのようになりたいと思った時期でもあります。

シニア(中学生)では、小学生のときよりもっと学校行事や部活動で忙しくなったため、さらにスケジュール管理をしっかりする必要があり、より真剣に今必要なことを選択しなければならなくなりました。そんな状況で参加したインターナショナルキャンプや初めてのガールスカウトギャザリング*北陸東海地区大会は今でも貴重な経験です。

レンジャー(高校生)になり、県のギャザリングでデートDVについて知り、団に持ち帰り話し合った結果、Stop The Violenceプロジェクトの一環として、一般の人に向けてセミナーをおこなうことにしました。このレポートをまとめ、担任の先生に見せたところ、ガールスカウトやB-Pアワード(世界中のガールスカウトが応募できるアワード)について大変興味を持っていただき、その活動を調べてくださいました。そして、ガールスカウトではグループディスカッションをする機会が多いことを知り、それならば、グループディスカッションを取り入れている大学の推薦入試で力を発揮できるのでは?と、チャレンジしてみることを提案してくださいました。結局、入学試験ではグループディスカッション形式の面接は行われなかったのですが、担任の先生にレポートを見ていただいたことが、この大学への学校推薦を受ける機会となり、あこがれの大学に合格することができました。

4月からは大学工学部に進学するため、今後はますますガールスカウトでの「自ら考え行動する」経験を生かしていけると思います。来年度からは成人会員として、ガールスカウトの活動にどんどん参加し、学生生活と両立していきたいです。

*ガールスカウトギャザリング:社会課題に対し、自分たちでできるアクションを話し合い、発信するプログラム


岩切美穂子/助産師

私の仕事「助産師」は、一般的に「赤ちゃんをとりあげる人」と思われがちですが、実はもっともっと奥が深い! 皆さんにとっては少し恥ずかしい言葉かもしれませんが、「性」についての専門家とでも言いましょうか・・・。赤ちゃんが生まれてくるお手伝いから、「性」の悩みの相談役、妊娠・出産のお手伝いが「助産師」の仕事です。とは言っても、私は今、大きな病院の産科で働いていて、主な仕事は妊婦さんの健康管理からお産のお手伝い、お産後の健康管理と育児支援といったもので、「お産」が中心になっています。生命の誕生ってとっても不思議ですよ! 赤ちゃんってとってもかわいいですよ! 誕生した瞬間のお母さんやお父さんは涙を流して感動します。そうそう、皆さんが生まれた時のお話って、お母さんやお父さんに聞いたことがありますか? そこには「助産師」はいたかしら? ぜひ、たずねてみてください。

私が「助産師になりたい!」と思ったのは、4年前のことです。私は小学校3年生からガールスカウトで、国際キャンプや海外研修(派遣)の経験から、外国に対する興味がふくらみ、大学を卒業してから旅行会社で働きました。しかし、私の中に根づいていた「幸福を得る真の方法は、他人を幸福にすることにある」という、スカウト運動の創始者ベーデン-ポウエルの精神や、阪神・淡路大震災でのボランティア活動などの体験から、看護師の道を選ぶことにしました。そして、看護学校3年生の時に、看護の中で一番興味のあった助産師になろうと思ったのです。
私が今、こうして毎日を楽しく、前向きに生活していられるのは、知らず知らずのうちに身についたガールスカウト精神のおかげなのかもしれません。皆さんも、この活動に参加したり、続けていったりしてみてください。今、参加している皆さんがもし、やめてしまうようなことがあっても、決して心までガールスカウトをやめないでくださいね。私もいつまでもガールスカウトでいます!


白鳥くるみ/国際協力

―2つのプロジェクト―

80年代の初めに青年海外協力隊員としてアフリカのケニアに行きました。これがきっかけで、「国際協力」の仕事をしていますが、仕事以外にも取り組んでいることがあります。
一つは、家族でライフワークとして始めた白鳥アフリカプロジェクト。Webサイトに1994年から2002年まで住んでいたタンザニアのキリマンジャロ山の麓での暮らしなどを載せています。タンザニアで育った娘のエッセイも載っているので読んでみてね。
もう一つは、今年2月から始めたアフリカ理解教材開発プロジェクト。途上国の中で最も多くの課題を抱えながらも可能性を持つアフリカ。たくさんの人たちに、このアフリカにもっと関心を持ってほしいという想いからこのプロジェクトを始めました。

毎年3万人近くの人が訪れる外務省主催の「アフリカンフェスタ」が、5月に日比谷公園で開かれました。このフェスタで東京都第36団が「ガールスカウトと一緒にアフリカを学ぶ」というワークショップを行いました。フェスタに子どもたちがかかわるのは、これが初めてのことです。一般の人たちからのガールスカウトの評判は「工夫があって楽しかった」「こんな活動をする団体があるなんて知らなかった」「子どもたちの一生懸命な姿が良かった」というものでした。アフリカ理解教材開発プロジェクトでは、日本や海外でのこのような取り組みを活動事例として紹介したり、団体の枠を超えたネットワークを作ることでアフリカとかかわるための新しいアイデアを生み出したり、必要な教材を作りそれをだれもが利用できるようWebサイトに掲載していくという活動をしていきたいと思っています。これまでにない「ユニークで実験的な試みをしよう」というのが、このプロジェクトのモットーです。

二つのプロジェクトは、‘これはおかしい’‘ここを何とかしたい’という私自身の問題意識の中から生まれました。そこが出発点です。問題意識を持つことも、人と協力し合うことも、必要ならばリーダーシップをとることも、みんなガールスカウトが教えてくれました。今ほど日本社会で、世界で、このようなガールスカウトの精神と行動力が必要とされているときはないのですが、そんな自分たちの力に気づいていないのではと、日本のガールスカウトたちを見て思うときがあります。私たちガールスカウトは日本の、世界の、役に立つ人材になる、そういう人材を育てている、という自信と自負を持つことが大切なのではないでしょうか。


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