ガールズメッセ2023 ーわたしの声から広がる世界ー 開催報告

わたしたちの活動#STEAM,SDG5,SDGs,わたしの声とみんなの声,ガールスカウトのバッジ,ジェンダー平等の実現,ロールモデル,少女たちの声

国際ガールズ・デーの記念イベントとしてガールスカウト日本連盟は「ガールズメッセ2023」を2023年10月22日(日)に開催しました。
テーマ「わたしの声から広がる世界」のもと、次世代を担う少女と女性が自らの可能性に気づき、性別にとらわれず自分の思い描いた未来に向かっていけるように、STEAMプログラムを実践・学ぶ機会を提供するとともに、よりよい社会を構築するためのアクションを広く紹介しました。

ガールズメッセ2023ロゴ

ガールスカウトの少女

第1部 ワークショップ

小学生を対象に、STEAMに関するワークショップをおこないました。

①インターネットの安全を守ろう
(協力:パロアルトネットワークス株式会社)

世界的なサイバーセキュリティ企業であるパロアルトネットワークスが開発した、5~15歳の児童・生徒向けのサイバーセキュリティ教育プログラムをベースに、5歳から⼤⼈まで段階的に学べる「サイバー・スマート」プログラムを2024年度から全国で展開いたします。その最初のプログラムを体験しました。(参加人数:小学生45人)

パロアルトネットワークス株式会社の方が講師となり、最近のセキュリティリスクについてのお話しを伺ったり、ゲームで自分の大事なものを守るための金庫を絵にかいて考えたりしました。
受講した少女たちは来年から始まる「サイバー・スマートバッジ」を取得しました。

サイバー・スマートバッジ

参加した少女たちの声

  • 身の回りの物には、たくさんのインターネットが使われていることを知りました。
  • パスワードは見せないようにする
  • サイバーセキュリティ、サイバー攻撃について初めて知りました
  • サイバー攻撃は怖いなぁと思いました
  • 変な画面を開いたりしないように気をつけたい

サイバーセキュリティを学ぶイベント会場

サイバーセキュリティの教材

サイバーセキュリティを学ぶ小学生

②ロボットを作ってみよう! 仕組みを知ろう
(協力:マイクロン財団・東京工業大学 講師:岩附信⾏ 副学長/⼯学院教授)

参加人数:小学生20人
本プログラムは、米大手半導体メーカーマイクロンテクノロジー社が設立したマイクロン財団と、東京工業大学工学院のコラボレーションにより実施している”ロボット工学体験プログラム“です。
はじめに岩附先生から、ロボット工学が世の中のどのような場面で活躍しているのか、また、ロボットが動く仕組みについて学びました。
そのあと、モーターでおもりを回転させて生じる振動を利用して進む、自分だけのオリジナルロボットを作り、レースで速さを競いました。少女たちはロボットが早く、まっすぐ走るために、ロボットの足の形を試行錯誤しながら設計しました。
最後に、参加者にはロボティクスバッジが授与されました。

ロボティクスバッジ
ロボティクスバッジ

参加した少女たちの声

  • 動くロボットを自分で作れて楽しかった
  • 足を何本にすればよく動くのかを考えました
  • 意外と適当に作っても早く進んだため、試してみることは大切だと思った

作成したロボットを競争させる

作成したロボット

第2部 第5回コミュニティアクション チャレンジ100(CAC100)アワード 表彰式・活動発表

CAC100アワードロゴ

佳子内親王殿下の御臨席

ご来臨いただいた佳子内親王殿下にお言葉を賜り、表彰式および活動発表をご覧いただきました。その後、受賞グループのうち「コミュニティチャレンジ賞」を受賞した2グループの受賞者とご懇談され、励ましのお言葉をかけていただきました。

佳子内親王殿下のご挨拶

佳子内親王殿下と受賞者の懇談

来賓あいさつ

文部科学省 総合教育政策局 局長 望月禎 氏より、ご挨拶をいただきました。

来賓あいさつ

表彰式・活動報告

CAC100アワードは、すべての少女と女性が自分らしく生きられる社会の構築に貢献すべく活動し、変化をもたらしたプロジェクトを募集し、優れた活動に対し称えるものです。今年度は19件の応募の中から、6つのグループが入賞しました。

2023年度受賞者の取り組み

表彰式

活動報告①

活動報告②

講評

審査員長 橋本ヒロ子氏(学校法人十文字学園女子大学名誉教授・国連ウイメン日本協会会長)

「活動発表を聞きまして、来年さらに発展した活動を応募していただいて、どういう結果になるのかがとても楽しみになりました。
審査の視点は4つあるのですが、
1.企画者が自ら行動を起こしたか、2.成果が出せたか、3.コミュニティに影響を与えたか、4.女性と少女が自分らしく生きられる社会づくりに貢献したか
今回発表されたものはすべてこの点をクリアしていました。
このところのウクライナ、アフリカ、中東における戦争や紛争では、女性や少女たちが声をあげられない状況になっています。少女や女性たちが、社会づくりやコミュニティづくりに、もっともっと参加していくことが、平和な日本、世界を創ることにつながります。ガールスカウトの皆さんがどんどんコミュニティの活動に参加し、ジェンダーギャップ指数で最下位に近い日本を変え、世界を平和するための旗手になっていただきたいと期待しています。」(講評要約)

活動報告③

第3部 ワークショップ クリエイティブチャレンジプログラムを体験しよう

クリエイティブチャレンジプログラムは、International Youth Foundation(IYF)を通してバーバリーグループとバーバリー財団の助成を受け、「Burberry Inspire(バーバリーインスパイア)」プロジェクトの一つとして、NPO法人ハナラボの協力のもと実施します。
本プログラムは、少女と若い女性の創造性を解き放ち、自分とコミュニティのために、より柔軟な発想で行動する力を付けることを目的としています。2023年から3年間、全国の中高生年代のガールスカウト会員にプログラムを提供する予定であり、この日はその一部分のワークショップを体験しました。

メッセ第3部

メッセ第3部②

 


第1部~第3部を通して、少女たちに体験の機会を提供し、少女と女性の力を伸ばすことでもっと力を発揮できる可能性があることを、広く伝えることができました。

ガールスカウトは「すべての少女と女性が自分らしく生きられる社会」を目指して、行動する女性を育てます。「女性がその可能性を最大限に発揮できる社会環境を作り上げていく」ために、ガールスカウトでは少女と女性の可能性を伸ばすさまざまな教育プログラムを提供しています。そして、彼女たちの可能性を妨げる問題に対して声をあげ、社会に変化をもたらす行動を積極的におこない、貢献していきます。