自ら企画し地域へ発信!国際協力を団全体で取り組み続けて5年~宮崎県第2団の活動

わたしたちの活動#体験活動,SDG5,ジェンダー平等の実現,国際理解

ガールスカウト宮崎県第2団では、(公財)ケア・インターナショナル ジャパンが主催する「歩く国際協力Walk in Her Shoes」(以下WiHS)キャンペーンに2017年より毎年ジュニア・アンバサダーとして高校生のガールスカウトが参加しています。
前回のブログでご報告した今年のジュニア・アンバサダーの活動報告に続き、少女たちが自らウォーキングイベントを開催し、団(地域のグループ)の活動として、多くの人に途上国の少女たちの現状を伝えている様子をご紹介します。
※キャンペーンについての詳細は以下のリンクからご確認ください。
「歩く国際協力Walk in Her Shoes」キャンペーンについて
2021年のガールスカウト、ジュニア・アンバサダーの活動報告


これまでの取り組み

●2017年(アンバサダー1人) 5月に高校生部門のプロジェクトとして「高鍋歴史めぐりチャリティウォーク」開催。約6キロ町の歴史的スポットをめぐり、できるだけ水をこぼさないように運ぶゲームや水に関するクイズなどを実施。ガールスカウトと一般のかた52人参加。

写真手前が6キロのタンクです。

このプロジェクトはガールスカウト日本連盟が主催するコミュニティアクション チャレンジ100アワード(以下CAC100)でチャレンジ賞を受賞しました。
日本のひなたパトロール
コミュニティアクション チャレンジ100アワード(CAC100)とは

青島で撮影したCの写真が主催者のコンテストに選ばれる。

●2018年 (アンバサダー1人)4月、宮崎県連盟主催事業「まちなかチャリティウォークin 宮崎」開催。宮崎市中心市街地でバザーやWiHSに関するイベントも実施。県内のガールスカウト110人参加。CAC100にも応募しました。

宮崎県連盟事業「まちなかチャリティウォークin 宮崎

●2019年(ジュニア・アンバサダー2人)5月、「西都神話巡りチャリティウォーク~ひなたの国で歩く国際協力~」開催。
高校生のジュニア・アンバサダーと中学生のガールスカウトたちが中心となり、西都市の西都原古墳群や日向神話の舞台約6キロの歩き、アクティビティを実施。参加者に世界の水問題や子ども・女性に関する問題について知ってもらい、考えてもらいたい、そしてこれらの問題についてもっと詳しく調べたり、国際ボランティアに参加したり、世界のための次なるアクションを起こすきっかけをつくりたい、という想いでイベントを企画。イベントを通して、世界の問題についての知識を深め、地元愛を高めることができました。34人参加。CAC100にも応募しました。

西都神話巡りチャリティウォーク~ひなたの国で歩く国際協力~

●2020年(ジュニア・アンバサダー3人、全部門のガールスカウトとリーダーもキャンペーンに参加)
「高鍋歴史めぐりチャリティウォーク」はコロナウイルス感染拡大のため中止。ジュニア・アンバサダー、中高生のガールスカウトのみでコースを巡るほか、各自で毎日歩き、撮影した写真をSNSで発信しました。

2020年ジュニア・アンバサダー

●2021年 (ジュニア・アンバサダー2人、中高生とリーダーもキャンペーンに参加。)
5月に予定していた「高鍋歴史めぐりチャリティウォーク」は緊急事態宣言発令により延期。ジュニア・アンバサダーと中高生のみでコースを巡り、Cの写真を撮影。

2021年ジュニア・アンバサダー

活動を通してみられる少女たちの成長

ジュニア・アンバサダーより~キャンペーンに参加した感想

  • 昨年も今年もコロナ禍でなかなか思うようには活動できず悔しい思いでいっぱいですが、リーダーや仲間のおかげで少しずつ自分が思うようにできたと思います。この活動を他の活動にも生かしていけるように頑張っていきます。(2021年ジュニア・アンバサダー高校2年生)
  • 世界中には安全かどうかわからない水を得るために何時間もかけて水をくみに行く人がいるのに私たちは簡単に安全な水を飲むことができることが当たり前で、普段の生活では自分たちは恵まれているということをあまり実感する機会がないのではないでしょうか。歩いたり、世界について知ろうとしたりしたことで、安全な水を得ることの大変さか知られていない状況に危機感を感じ、まず知ることが大切だと思いました。活動を通して、世界にいる苦しい環境の中で過ごしている人たちの気持ちが少し分かった気がします。(2021年ジュニア・アンバサダー 高校2年生)
  • 歩数を測り、いつもと違うことに想いを馳せながら歩くことは、自分にとっても発見がたくさんありました。わたしの地域では主催者のイベントなどはなかったため、周囲の方の支援を得ながら、周りを巻き込んだ活動を実施しました。その活動が引き継がれていると聞いて約4年が経った今、予期していなかった喜びを感じています。きっかけはなんでも「やってみる」ことが1番大事だと思います。(2017年ジュニア・アンバサダー 現大学生)
  • はじめは毎日歩くだけでボランティアになるという軽い気持ちでしたが、毎日歩いて水を運ぶ少女たちや、一歩でも多く歩くことでその少女たちの助けになるということを考える時間ができて、取り組みに対する意識が変わった気がします。(2019年ジュニア・アンバサダー 現大学生)

ジュニア・アンバサダーがキャンペーンで活躍するためには家族や団の指導者の協力は欠かせません。毎年、ジュニア・アンバサダーとともに自ら参加し、活動を支援している指導者のコメントです。

高校生の活動の集大成としてアクションを起こす方法を学んでいます
2017年~2019年は毎年高校3年生のガールスカウトたちがジュニア・アンバサダーとして、ほかの中高生と一緒にチャリティウォークを企画・運営し、CAC100にチャレンジすることでプロジェクトマネージメントを実践する機会となりました。ジュニア・アンバサダーたちは途上国の少女たちの現状をみんなに伝え、アクションを起こすことで、個性を生かしながらリーダーシップを発揮しています。高校生の活動の集大成の一つと位置付け、このキャンペーンを体験することで、それぞれの少女の自信につながったと実感しています。また、途上国の女の子の現状や水事情について知り、それを解決するために多くの人に関心を持ってもらうにはどのようにしたらよいか考えてアクションが起こすことで企画・運営について学んだと思います。
主催者のイベントは遠方のため参加が難しく、また車を利用することが多い宮崎で、ガールスカウトたちには途上国の少女や女性への思いを馳せながら毎日歩くなど、日常の中で自分たちができることを実践しようという意識の変化がみられます。チャリティウォークを中高生が開催することで積極性なども身に付け、ル―トや写真撮影のために地元の魅力的な場所の情報を日ごろからキャッチするなど、以前より深く地元の魅力を知り発信する機会になるので、町おこしから健康維持までさまざまなよいが成果があります。

ガールスカウトとして意識していること
ジュニア・アンバサダーを経験したガールスカウトたちは、この活動を通して多くの方たちに国際協力をはじめSDGsに関心を持ってもらえる機会にしたいと考えています。団全体で取り組むことは、ジュニア・アンバサダーたちの成長にもつながり、恒例のイベントの一つとして全国のジュニア・アンバサダーとともに活動し、自分たちの活動も紹介できる機会となるので、独自に完結してしまう活動とも違う楽しみややりがいも感じています。他団体のキャンペーンですが、目標や活動がシンプルで取り組みやすく国際協力の寄付になるというのは魅力ですし、このキャンペーンのさまざまな可能性をガールスカウトとしてアピールできるように引き続き取り組んでいけたらと考えています。


ガールスカウトはWiHSに限らず、多岐にわたり他団体との連携、協力をしています。
全国の団(地域のグループ)がではさまざまな活動を団全体が一丸となっておこなっています。
日ごろから、仲間や地域とのつながりを大切に活動する環境だからこそ、少女たちはただ与えられた課題をこなすのではなく、解決のために何ができるのか自分たちで考え、学び、社会をよりよくしていくためにアクションを起こす姿を伝えることができたのではないでしょうか。
ガールスカウトの主な活動