国際女性デーイベント 「私たちの世界、私たちの平等な未来」実施レポート(その2)

わたしたちの活動#国際女性デー,SDG5,SDGs,ジェンダー平等の実現,防災・減災プロジェクト

3月5日(土)に実施した国際女性デー オンラインイベント。「国際女性デー」を盛り上げ、女性のエンパワーメントとジェンダー平等の実現に向けて、「環境問題」「防災」「健康」の3つのテーマでプログラムを実施しました。実施レポートの第2回目です。

第2部 「防災とジェンダー」

災害大国の日本で暮らす私たちは、災害が起きたときに自らだけでなく、他の人々にも働きかけることができるよう、防災の課題を学び意識を高めることが必要です。社会科学的な視点による研究について、そして災害後の女性に関する二次災害を防ぐための視点を学ぶため、国立研究開発法人防災科学技術研究所 研究員の松川杏寧さんにお話をうかがいました。

 

はじめに、防災科学技術研究所 広報担当の丹羽さんより、同研究所についてご説明いただきました。

講演のトピックス

防災科学技術研究所 松川杏寧さんによる講演
  • 災害は、災害の要因(自然災害=ハザード)と社会のぜい弱性が重なり合って生じる。
  • 災害を小さくするには、物理的な防災のほかに、個人が持っているぜい弱性(=困りごと)を社会の環境を整えることで小さくする減災に取り組むことが必要である。
  • 災害は元々社会にある困りごとを顕在化させる。障がいなど困りごとのある人は、災害によってさらに困難な状況になる。彼らの命を守り、再起できるように、普段から災害に備えて地域の人たちとつながりを作っておくことが非常に大事。そして女性は男性よりも困難な状況に陥る可能性が高い。
  • 地域を住みやすくする力「地域力」=ソーシャルキャピタル(社会関係資本)を豊かにしていくこと。
  • 被災地では犯罪が増える。特に性犯罪は、実際に起きているのに見えない犯罪になりやすく、注意が必要。女性だけでなく男性も被害を受けているので、避難所では防ぐための注意喚起や配慮が必要となる。

高校生と司会の2人との質疑応答

「私たちでもぜい弱性を見つけられるヒントは?」という問いには、「弱い立場に置かれることが多い女性は見つけることが得意だと思うので、そういう視点で防災を捉えてほしい。」というお答えがありました。

また「避難所で女性より男性のほうが困難な部分はあるのか」という問いには、「女性だけでなく男性も性犯罪被害を受けていて、環境デザインなどで予防できること、避難所は生活の場と捉えると実は女性のほうが運営は得意なこと、また男性は家計を支えてきたことから、すべてなくしてしまうととても落ち込む人が多い。」といったお話がありました。

講演を聞いた人たちが特に印象に残ったこと

  • 「障がいの原因は個人にあるのではなく社会のデザインにある。災害は社会現象である。」という視点はなるほどと気付きました。
  • 防災と減災。減災には人と人とのつながりが大切で、普段から困ったこと、気にかかることにアンテナを張っておくことが大切だということがわかりました。
  • 避難所運営マニュアルを地域役員の方と作成してみたいです。
  • 「性犯罪の実際」の話。「ストレスが原因で、男女問わずターゲットになる。簡易トイレの壁にプスッとカメラをさして…」と具体的に言っていただけたのが良かったです。
  • 災害時だけでなく、通常時の弱者に対する社会のあり方も考えさせられました。いつも、誰でも暮らしやすくなっていることが、災害時の誰も取り残さないことにつながると感じました。

質問した高校生と司会のユースの感想

  • もともと防災に興味を持っていたので、自分が得た知識とかを学びをガールスカウトやそれ以外の場所で共有したり、避難所開設のシミュレーションをしてみたり、実際に動いて自分で経験してみたくなりました。
  • 私たちがいつもガールスカウトで取り組んでいる防災リュックの確認などはもちろん大切なことですが、万が一災害にあったときのことも考えておく必要があることを知りました。災害が起きてから知る「ぜい弱性を持つ人」の存在を今のうちから知ることで、災害で困る人などは少なくなるでしょう。いつ何が起きるか分からない災害ですが、事前にできることはやっておきましょう! 今回のイベントを通して、新たな学びがたくさんありました。

 

ガールスカウトではジェンダー平等実現を目指し、学習プログラムを提供しています。

SDGs 目標5 ジェンダー平等を実現しよう

ガールスカウト防災・減災プロジェクト