ジェンダー平等の実現に向けて ユースの声 「世界や国レベルで何か変化を生むようなアクションを起こしたい」

わたしはガールスカウト#自己肯定感,SDG5,SDGs,わたしの声とみんなの声,ジェンダー平等の実現,ロールモデル,国際理解

はじめまして、大阪府第61団に所属する永嶋里香です。現在私は、ガールガイド・ガールスカウト世界連盟(以下、世界連盟)のGlobal Advocacy Champions 2022の一員として活動しています。これは、世界中のガールガイド・ガールスカウトを代表するために世界中から選ばれた若者のグループで少女と若い女性の権利の主張やジェンダー平等を提唱します。

» Global Advocacy Championsとは 世界連盟のページ(英語)

Global Advocacy Champions 2022の主な活動内容

・ 国連女性の地位委員会(CSW)が開催する年次会合をはじめとする、ジェンダー平等に関する国際会議等に参加し、世界連盟の代表としてジェンダー平等に向け、世界中の少女・女性の声を代弁するロビー活動をおこなう。

・ ジェンダーに関する自分のプロジェクトを国内外問わず実施すると同時に、所属連盟のアドボカシーに関する活動を支援する。

男女共同参画の最近の動きと第66回国連女性の地位委員会(CSW)について聞く会*より

*3月10日(木)に開催された男女共同参画の最近の動きと第66回国連女性の地位委員会(CSW)について聞く会 に登壇した際のスクリーンショットです。

世界の少女・女性の声を政策に反映させることが目的

現在、15カ国から集まった代表、全15人で構成されたチームで活動しています。コロナウイルス感染症の影響で、すべてオンラインでの参加になりますが、世界中から集まったガールガイド・ガールスカウトのメンバーと、ジェンダー問題について話し合うことに非常に意義を感じています。私は日本のガールスカウトを代表して、内閣府や外務省でのロビー活動をおこない、今後はジェンダー平等を目指す各機関とも関わりながら、自分のプロジェクトに取り組む予定です。

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男女共同参画の最近の動きと第66回国連女性の地位委員会(CSW)について聞く会より 男女共同参画局長 林伴子氏との会談の報告

アドボカシーチャンピオンでは、私は政策分析 (Policy Analysis Team)のチームに所属しています。私たちは、国際会議*で各国代表が会合で提案する政策を分析し、ジェンダー平等を達成するために必要な視点を提言すること、世界の少女・女性の声を政策に反映させることを目的としています。学部時代、政策学を学んでいたので、今回自分の学んだことをアウトプットできることがとてもうれしいです。週に最低でも1回、多くて2回オンラインでミーティングをおこない、私たちがジェンダー平等のために必要だと思う具体的なアクションを文書で作成しました。皆それぞれ違う文化で育ち、ジェンダー問題に対して思うことや各国が抱える問題などはさまざまで、いつも刺激を受けています。

*毎年3月に開催される国際会議「国連女性の地位委員会(UN Commission on the Status of Women)」に向けて、Global Advocacy Championsメンバー全員が活動し参加しました。
» 第66回国連女性の地位委員会(CSW66)

Global Advocacy Champions 2022への参加動機

6歳のころから携わっているガールスカウト活動の中で、女の子だからといって挑戦するのをあきらめたことは一度もありませんでした。しかし、一歩外の社会に出ると「女の子なんだから〇〇」とネガティブに言われることがあり、幼いながらに「どうして女は弱いと思われるの?」と疑問を抱いたことを覚えています。このような経験から、ジェンダー問題に長年関心があり、世界や国レベルで何か変化を生むようなアクションを起こしたい、と思ったことが世界連盟のアドボカシーチャンピオンの参加を決めた一番の動機です。

私が現在、世界の仲間と活動をする中で痛感しているのは、日本がいかにジェンダーの分野で遅れているか、ということです。そしてそれは、社会全体の意識のレベルから非常に遅れています。ジェンダー問題は「女性の問題」として片付けられてしまう、つまり、この問題に取り組むことが、女性だけではなく社会全体のエンパワーメントにつながると認識/理解している人が日本では少なすぎる、と私は感じています。ジェンダー問題に取り組むのには、女性・男性という枠組みだけでカテゴリー化するのではなく、よりインターセクショナルで包括的な視点が必要だと信じています。

「ありのままの自分でいられる社会」の実現に向けて

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男女共同参画の最近の動きと第66回国連女性の地位委員会(CSW)について聞く会より

現在、大学院でも女性/ジェンダーと開発を学んでいますが、この学びやガールスカウトでの経験を自分のためではなく、人、コミュニティ、社会に発信を通して還元することで、ポジティブな影響を与えられるような人になりたいです。Global Advocacy Champions 2022を通して、パワフルな発信力を身に付け、世界中・日本の少女・女性の代弁者として、成長できるように挑戦し続けたいと思います! そして、ジェンダー問題に関する啓発活動はもちろん、その根本となる、「ありのままの自分でいられる社会」の実現に向けて今後も活動していきたいです。ありのままの自分でのびのびと活動できるガールスカウト活動が私は大好きで、今の自分の軸となる自己肯定感やなんでも挑戦する強い気持ちは、長年のガールスカウト活動の中で育てられたのだと確信しています。そして、このようにたくさんの成長機会を通して自分はエンパワーメントされてきたのだと実感しています。


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